【第3回】フリーランスや複業ワーカーになって初めての確定申告、失敗しないためのポイントとは?

節税のポイント② 受けられる控除、忘れていませんか?

確定申告の締切まであと1週間と少し。皆さま、手続きは進んでいらっしゃいますか?まだ手をつけておらずこれから追い込みをかけるという方は、ぜひ今回の記事を参考にしていただき、自分が受けられる「控除」に漏れがないかも忘れずにチェックしてみてくださいね。

控除は「所得控除」「税額控除」の大きく二つに分かれます。それぞれについて詳しくみていきましょう。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

第1回:「あなたは必要?フリーランスの確定申告  / 所得税額はこうやって決まる!」

第2回:「節税のポイント① 必要経費を漏れなく計上しましょう!」

第3回:「節税のポイント② 受けられる控除、忘れていませんか?」

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①「所得控除」とは

総所得額から差し引くことのできるものを所得控除と言います。税額計算の元となる「課税総所得」金額を減らすことができるので、節税効果があります。ここでは一般的に発生することの多い控除についてみていきます。

1.医療費控除

2018年中の医療費が10万円を超えるか、所得の5%超を占めるとき、以下の控除が受けられます。
【控除額:医療費負担額 – 10万円または所得金額の5%(最高200万円)】

2.社会保険料控除

国民健康保険や国民年金保険などの保険料を負担している場合は、その全額が控除されます。

3.生命保険料控除

2018年中に支払った生命保険料に対して一定の方法で計算した金額(最高12万円)が控除されます。保険種別によって計算方法が異なります。詳しくは国税庁の該当記事「No.1140 生命保険料控除」をご確認ください。

4.配偶者控除・配偶者特別控除

配偶者がいる場合、控除を受けられる可能性があります。この際、配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合は配偶者控除が、38万円超123万円以下の場合は配偶者特別控除が適用されます。但しご自身の年間所得が1,000万円を超える場合は控除が認められません(収入ではなく所得ですのでお間違えなく!)。

5.扶養控除

こどもや両親を養っている場合は扶養控除が適用されます。対象によって38万円〜63万円が控除されます。詳しくは国税庁の該当記事「No.1180 扶養控除」をご確認ください。

6.基礎控除

全ての人に適用されるもので、一律38万円が控除されます。

所得控除の種類は全部で14種類あります。ここで紹介していないものもありますので、詳しくは国税庁ウェブサイトの該当記事「No.1100 所得控除のあらまし」を参照してください。

また、これ以外に青色申告事業者は「青色申告特別控除」の適用があります。複式簿記での記帳をしている場合は65万円が、簡易帳簿の場合は10万円がそれぞれ控除されます。なお、複式簿記での記帳をしていても期限内に申告できなかった場合は10万円の控除となりますのでご注意ください。

②税額控除とは

税額控除は、課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から、一定の金額を控除するものです。税額計算後の「所得税額」から直接控除することができるので、大きなメリットがあります。特に適用される方が多いと考えられるのは「住宅ローン控除」と「配当控除」ではないでしょうか。

1.住宅ローン控除

マイホームを購入した方や、リフォームを行なった方に適用される制度です。住宅ローン控除はケースによって細かく計算が分かれます。この記事では詳しく記載しきれないので、よくまとまっているこちらの記事を参考にしてください。

2.配当控除

上場株式などの配当金は、基本的にその支払い時に源泉徴収されていますので、特に申告する必要はありません。しかし、申告をすることで受け取った配当所得のうち10%または5%の税額を差し引ける制度があり、これを配当控除と言います。

但し、配当控除を申請する場合は「配当所得」を申告書にも計上する必要があり、ケースによっては納税額が増えてしまうことがありますので注意が必要です。具体的なケースはかなり細かい条件分岐がありますので、よくまとまっているこちらの記事を参考にしてください。

おわりに

以上、全3回にわたりフリーランスの方に必要な確定申告の知識を簡単にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。フリーランスで活動していく中で適切に節税するための「経費計上」と「控除」は重要です。読んでみたけれど、やはり税金計算は細かくて難しい!と思われた方は素直に税理士に相談することをオススメします。弊社にご登録いただいたフリーランスの方には、専門家をご紹介することも可能です。お気軽にお問い合わせください。

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第1回:「あなたは必要?フリーランスの確定申告  / 所得税額はこうやって決まる!」

第2回:「節税のポイント① 必要経費を漏れなく計上しましょう!」

第3回:「節税のポイント② 受けられる控除、忘れていませんか?」

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