フリーランスになるべきかどうか、迷っていて踏み切れない方からのご相談を受けることが多々あります。既にフリーランスとして働いている人は、どういうきっかけでフリーランスになったのでしょうか?今回は、フリーランスという生き方を選択する理由を考えてみたいと思います。
家族の都合でUターンするため
仕事は、人生において大きな割合を占めるものです。大きな割合を占めるものであるからこそ、家族の状況が仕事に大きな影響を与える可能性も十分あり得ます。そしてフリーランスになることを決めたきっかけに、家族の都合を挙げる人もいます。
地方から都市部へ出ていたある男性は、地方に残っている家族の都合で帰郷する必要があり、フリーランスになりました。ご実家の母親が亡くなられ、父親一人で生活させるわけにはいかず実家に帰郷することに決めたとのこと。実家に帰郷したものの、その地域に企業が多くあるわけではありません。そこで彼は、企業に所属せずに、都市部で働いていた際に身に着けたWebやDTPの技術を武器にフリーランスとして働くことを決断しました。
地方で暮らすことで年収は下がるも生活コストが減り、快適な生活をGET
フリーランスの良さは、働く場所を選ばずに働けることです。インターネット環境が整備されてきた現在では、地方でも問題なくインターネットを利用できます。インターネットが使えれば、クラウドソーシング等のインターネットサービスを利用して仕事を受注し、都市部でなく、地方であったとしても、フリーランスとして十分に働くことが出来ます。
また、地方に住むことで、生活費を低く抑えることが出来るようになります。地方でフリーランスとして働くことは都市部で正社員として働いていた時よりも年収が低くなりがちですが、年収が下がったとしても、生活にかかるコスト自体を抑えることが出来れば十分に暮らしていけます。
成果物に100%集中できるようになった
フリーランスになると、仕事時間を調節することも出来るようになります。地方にUターンしてフリーランスになった彼は、都市部で会社員として働いていた時よりも、仕事のために使う時間を減らすことが出来るようになったそうです。
フリーランスは、ほとんどの方が自宅で仕事をしています。自宅で仕事をすることで、通勤時間というものが必要なくなります。また、会社員として組織で働くと、自身の作業を行うだけでなく、部下や協力会社の方などのマネジメント業務も仕事として行わなければいけません。フリーランスであれば、組織に属しているわけではないので、自身が作る成果物に集中して取り組むだけで済み、マネジメントを行う必要はありません。フリーランスになることで、仕事の内容が削ぎ落とされ、結果として業務時間を減らすことも出来るのです。
このように、ご家族の都合でUターンすることをきっかけに、フリーランスになる人もいます。住んでいる環境に適合させるために、フリーランスという働き方を選択するのです。
会社に所属せずに時間や場所に縛られない働き方を実現するため
働き方に対する考え方は、個々様々です。会社に所属している方が、理想の働き方を実現できる人もいるでしょう。ある女性は、会社に所属せずに自身のチカラで働ける環境を作りたい、という考えからフリーランスになりました。
彼女は、フリーランスのWebデザイナーとして働いています。元々、専門学校でWebデザインについて学んだ後に、企業で働き経験を積んでからフリーランスになろうと考えを持っていたそうです。就職活動の際、一度企業から内定をもらったものの、企業側の業績悪化の影響を受けて内定取り消しを受けました。その後再度就職活動を行い、何とか別の企業に就職し、正社員としてのキャリアをスタートしました。
そして彼女は企業で5年働いた後に、フリーランスとして独立しました。就職活動のときに内定取り消しという経験をしたことで、フリーランスとして働くことを固く決心したそうです。また、就職した企業が、独立を促す方針の企業だったことも影響しているようです。企業で働いた経験は、専門学校で学んだ技術だけでなく、社会人として必要な知識やスキルなど様々なことを学ぶことができ、フリーランスで活動するために必要であったと振り返っています。
企業の業績に関係なく自己責任で働ける
会社員として働くことは、所属している企業から絶えず仕事を与えてもらうことができ、収入も安定しているというメリットがあります。しかし一方、所属している企業の業績が悪化した場合は、企業の都合により退職に追い込まれる状況になることもあります。
フリーランスの場合、自身で仕事を受注しないといけないため、収入は不安定です。ただ、会社に所属せず自己責任で働くことが出来るので、企業の業績に関係なく、仕事を続けることが出来ます。また、取引先を一つに絞ることも出来れば、複数の取引先から引き受けることも出来ます。複数の取引先から仕事を受けていれば、特定の取引先の業績が悪化したとしても、他の取引先からの案件を継続することが出来ます。フリーランスには、このように複数の案件をこなすことで、特定の企業に所属しないリスクを軽減させることが出来ます。
フリーランスになることを選んだ彼女は、当初目標にしていた「会社に所属せずに、時間や場所に縛られない働き方」を実現できているそうです。こうした自分にとって理想となる働き方を求めてフリーランスになる人もいるのです。フリーランスは、自己責任で働くことが出来るので、働く場所・働く時間を自身で選ぶことが出来ます。理想の働き方がある人には向いているでしょう。
まとめ
今回は、フリーランスとして働き始めたきっかけの一例を紹介しました。フリーランスになる理由は、個々様々です。今回紹介した理由以外に別の理由でフリーランスになる人もいるかもしれません。
ただ、フリーランスになった人に共通していることは、フリーランスという働き方を自身で選んでいるということです。フリーランスになるかどうかを決断するのは、自分自身です。今回の記事が、あなたの決断の後押しになればと思います。