【第2回】フリーランスや複業ワーカーになって初めての確定申告、失敗しないためのポイントとは?

節税のポイント① 
必要経費を漏れなく計上しましょう!

前回は、フリーランスや複業ワーカーで確定申告が必要なケースおよび所得税の計算方法についてお伝えしました。

節税のポイントは「課税総所得額」をいかに少なくするか、ということをご理解いただけたかと思います。

フリーランスとして初めて確定申告を行うあなたが今からできることは、「①必要経費を漏れなく計上すること」「②受けられる控除を確実に受けること」の2点です。

第2回目の今回は「必要経費を漏れなく計上すること」について詳しくみていきたいと思います。
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第1回:
「あなたは必要?フリーランスの確定申告  / 所得税額はこうやって決まる!」
第2回:
「節税のポイント① 必要経費を漏れなく計上しましょう!」
第3回:
「節税のポイント② 受けられる控除、忘れていませんか?」
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①所得税は「所得」に応じてかかる

「収入」と「所得」。あなたはその違いを正しく説明できますか?ぱっと聞かれると、戸惑ってしまう方も少なくないのではないでしょうか?

事業活動における収入と所得の関係は、下記の式で表されます。

収入金額 - 必要経費額 = 事業所得額

事業活動で得た収入から必要経費を差し引いたものが所得となります。

事業所得の他に給与所得や雑所得がある場合は、それらを合計した金額が下図の「総所得」となります。(前回に引き続き再度登場!)

前回のおさらいになりますが、所得税は「所得」に対して税率をかけて計算しますので、必要経費を漏れなく計上することが税額を適正に減らす近道となります。

②代表的な経費

よく使われる経費を5つに分けて見ていきましょう。

1.業務に必要な知識を得るための費用

この記事を読まれている方の多くはコンサルタントやエンジニア、デザイナーなどの「知識労働者」として働かれているかと思いますが、その場合、書籍代やセミナー参加費など業務に必要な知識を得るための費用も必要経費となります。

デザイナーであれば「最新のデザインを勉強する目的で」デザイン性の高い商品を購入した費用や、美術館の入館料、映画や演劇鑑賞費用なども認められることがあります。

エンジニアであれば優れたスマホアプリの購入費も必要経費となることがあります。ゲームを製作するデザイナーやエンジニアの場合はゲームソフトを購入する必要も認められることがあります。

但し、このような費用は税務調査などで指摘されることがあるので、どのように事業に役に立ったか「合理的に説明できるもの」のみを計上するようにしましょう。

2.仕事をする環境にかかる資金

仕事をするためには当然場所が必要になります。シェアオフィスを契約する方もいれば、自宅の一部を仕事場として利用する方もいることでしょう。また、本業の合間や終業後にカフェを利用して仕事をする方も多いと思います。

このような「シェアオフィスの料金」「自宅の賃料」「カフェ代」などは全て必要経費として計上できます。ただし「自宅の賃料」のようにプライベートとの区別がつきづらい費用を全額計上することはできません。面積割合や利用時間割合などで按分し、事業活動に使用していると合理的に認められる割合のみが認められます。

また、このような仕事場から客先などに移動する際に発生する交通費も経費として認められます。日々の記帳が重要ですので、定期的に記帳していくことをオススメします(昨年サボっていた方は御愁傷様です…)。

3.設備資金

知識労働者の方の多くはPCやスマートフォン、タブレット端末などを用いて業務を遂行することでしょう。このような端末代金は必要経費として認められます。もちろんプリンターや事務机なども対象となります。

特に自宅で活動されている場合、これらの機器や設備はプライベートとの区別がつきにくいため、確実に業務のみで利用していると証明できる場合以外は、事業活動に使用している割合を算出して経費として計上することになります。

また、価格が10万円以上の設備の場合は減価償却が発生します。その場合は購入年度に全てが経費になるのではなく、耐用年数の期間に按分して計上されます。

例えば16万円のPCを2018年4月1日に購入した場合を考えてみましょう。PCは耐用年数が4年ですので、2018年の経費として認められるのは「160,000 x ¼ x 9ヶ月/12ヶ月」の3万円のみとなります。

なお、青色申告をしている方は30万円未満の設備は一括経費計上可能です(年間合計300万円まで)。第1回目の記事でもお伝えしましたが、青色申告の手続きをしていることはメリットが大きいと言えます。

4.人件費

業務を遂行するためにアルバイトや専業従業者を雇っている場合、支払った給与も経費となります。青色申告の場合は適正な額であれば全額経費に算入できますが、白色申告の場合は一人当たり50万円(配偶者は86万円)が上限となります。

ここでも青色申告のメリットが発生します。なお、配偶者等の親族に給与を払った場合は青色/白色に関係なく「配偶者控除」や「扶養控除」が受けられなくなります。給与を設定する際によく考える必要がありますが、今回の確定申告においてはもはや後の祭りですので来年度の確定申告に備えてプランニングされると良いでしょう。

5.会食費用や接待交際費

お客様と食事をしながら商談を行うことも多いと思います。中にはゴルフやキャバクラで商談するという方もいらっしゃるかもしれません。このような費用は接待交際費として全て経費に算入可能です。ここでのポイントは「必要性」と「必然性」です。つまり、「事業目的を達成するためにその費用が本当に必要だったのか」そして「他の手段ではなくその手段であることが必然だったのか」という問いに答えられるかどうかが重要になります。

とはいえ、全てが明確に示せるわけではないと思いますので、最低限の対策として領収書に「日時、相手の所属と氏名、人数」を記録しておくと良いでしょう。2018年中にサボっていた方は今から思い出して記載しましょう(がんばってください!)。

③まとめ

今回は経費の計上についてお伝えしてきました。このケースは経費で計上できるのか等、不安な点がある場合は、税理士などの専門家のアドバイスを受けましょう。確定申告シーズンには自治体等で無料の相談会を実施していることもあります。

また、煩わしい確定申告のための帳簿の作成を簡単に行えるサービスもたくさん出ていますので、今まさに確定申告に苦しまれている方は来年度に向け導入を検討してみても良いかもしれません。

次回は、節税対策もう一つの手段「控除」についてお伝えします。

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(シリーズはこちら)
第1回:
「あなたは必要?フリーランスの確定申告  / 所得税額はこうやって決まる!」
第2回:
「節税のポイント① 必要経費を漏れなく計上しましょう!」
第3回:
「節税のポイント② 受けられる控除、忘れていませんか?」
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